エクステリアの計画は、新築だけでなく住んだ後からも手掛けることのある、
「暮らしの工夫」だと感じています。計画していく中で、建物とエクステリアに一体感を
持たせる工夫を、自社が手掛けた「ホームIoTシステム搭載住宅」モデルハウスで
ご紹介させていただきます。
ポスト、インターホンの場所や、飾り方に困ったことはありませんか?
独立した既製品のポストなどを置いたりすることも出来ますが、
建物との一体感やアプローチの奥行を演出するモノとして考えた結果
以下のようなガーデンウォールをつくりました。
ポストとインターホンが一体になったガーデンウォールです。
壁に埋め込むタイプのポストで後ろから郵便物を取ります。投函口のみが正面に見えるのでとても
スッキリと魅せて赤い縁がポイントとなっています。インターホンは目線の高さに設置し、
室内から外の様子をうかがえる角度に設定しました。
夜になると、わずか7ワットのガーデンライトが点灯して、幻想的な雰囲気を演出します。
花壇の下から点灯するライトは、下から舐めるようにして植栽を照らし揺れる葉や枝に影を
落とします。こうすることで、夜でも光と影を生み出せる工夫をしました。
ガーデンウォールや塀の高さを変えることで、高さで魅せる奥行を演出しました。
さらに、斜めに傾斜を付けて水が流れるようにしたことと、天端を建物側に角度を付けて、
正面に雨だれによるシミを軽減する細かい工夫をしました。
飾り壁と言う手法で、ガーデンウォールに赤い樹脂壁材を施工し、建物に採用している
アクセントの赤と合わせました。この手法の特徴は、壁の材質を変えることにあります。
よく見られるのが、タイルを貼った壁です。材質によっていろいろなスタイルを演出しやすい
ので、建物とマッチした材料を選ぶと良いと思います。
最後に、アプローチの奥行は、直線ではなく左右に避ける壁などがあると、演出が
しやすくなります。写真では、ガーデンウォールを避けるように土間コンクリートを
なぞらせて道をつくりました。そして、グリーンを取り入れることで、コンクリートを
やわらかく演出しています。
限られた土地で上手くスペースを活用したエクステリアの計画は無数にありますが、
家づくりと同じく楽しい提案が出来ればと考えております。
まわたり ゆういちでした。